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第1回:メルマガ配信サービスで重要な「メール到達率」と「迷惑メール対策」について【はいくる通信】

初めまして、MasaKuです。
はいくる通信 第1回を担当させていただきます。

はいくる通信はこれから全4回にわたって記事を投稿していきますのでお楽しみに!

tech-blog.rakus.co.jp

第1回では、先日、弊社で開催した RAKUS Meetup Osakaの発表内容をもう少し掘り下げた記事を書きたいと思います。

rakus.connpass.com

発表資料はコチラ

https://speakerdeck.com/masaku_2019/merumagapei-xin-sabisufalseyue-jing-puroziekuto-merudao-da-lu-xiang-shang-hefalsetiao-zhanspeakerdeck.com

はじめに:「メールが届かない」にはいろんな理由が

普段なにげなく利用するメールですが、メールは送信すれば必ず届くとは限らず様々な理由で相手先に届かないことがあります。

そのため、メルマガ配信サービスにとって、どれだけメールを届けられるか(メール到達率)は重要な要素の1つです。

しかし、メルマガ配信サービスはメールを届けることだけが課題ではありません。

配信したメールが迷惑メールとして処理されずにメルマガ読者に読まれることも重要な要素の1つです。

皆さんも、以下のような経験があるのではないでしょうか?

  • いたって普通の内容のメールが迷惑メールとして処理された
  • 今まで普通にやり取りしていた方のメールが、突然迷惑メールとして処理された

時間をかけて作成したメルマガが迷惑メールになってしまっては本末転倒です。

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お客様が望む「メールが届く」とは

この課題はメルマガ配信サービスにとって重要な課題ですが、実は配信の仕組みやアプリケーション側の処理だけで解決することが難しい課題なのです。

「メールが届かない」のパターン

メールが届かないということでお悩みのお客様には以下のようなパターンがあります。

  • 迷惑メールと判定されるメールになっている
  • 迷惑メールと判定されないように留意しているが、無意識のうちにメール内容が悪くなっている
  • メールの内容も悪くないが、なぜか迷惑メールになってしまう

迷惑メールというと、公序良俗に反するような内容のメール(いわゆるスパムメール)を想像すると思いますが、実はそれ以外の理由で迷惑メールと判定される場合があります。

配配メールではそういった課題をクリアするために、いくつかの施策を行っていますので、本日はそちらについてお話したいと思います。

ガイドラインを整理してお客様にご提案する

スパムメールなどのコンテンツが不正なメールは迷惑メールとして処理されることはご存じかと思います。

しかし、どのようなメールが迷惑メールになるかは、受信サーバごとに設けられたフィルタに依存するため完璧な対策をとることが難しいです。

そこで、配配メールでは少しでも多くのメールをメルマガ読者に届けるためのメールを作成するためのガイドラインをお客様向けに展開しています。

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メール到達率向上ガイドライン

例えば、受信サーバ側でブロックされやすいキーワードは避けてメールを作成していただくことや、配信したメールの信頼性を高めるためにSPFDKIMの設定手順を案内するガイドラインをご提供しています。

このガイドラインは配配メールの顧客サポート部署が作成しております。

コンテンツチェックをしてお客様に修正をご提案する

メール本文内のコンテンツが悪いと迷惑メールとして処理されることを知っていたとしても、意図せずガイドラインに違反するメールを作成してしまう場合があります。

配配メールでは、メール本文内の情報を解析し、「迷惑メール」扱いになる可能性のあるグレーな内容を検知する仕組みを導入しています。

例えば、メール本文に「現金」と「稼」というキーワードが含まれたメールが配信されると、システム側で迷惑メールの疑いありと判断し本当にスパムメールかを直接チェックしています。

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コンテンツチェックのフロー

迷惑メールになる基準は受信サーバ側の基準によるため、システムが検知したからといって、直ちにスパムメールと判断せずに、顧客サポートチームが直接お客様へご連絡し、メール内容の修正の相談をしています。

地道な作業ではありますが、重要な課題と認識して、課題解決に取り組んでいます。

IPレピュテーションを良いスコアに維持する

最後に、これまでご説明したことがすべて守られているのに迷惑メールとして処理されてしまうことの対策です。

それが、IPアドレスの信頼性(レピュテーション)という仕様です。

例えば、スパムメールを頻繁に配信しているサーバは受信サーバ側から迷惑メール配信を行うサーバとしてブラックリストに登録されてしまいます。

その結果、そのサーバから配信されるメールがブロックされてしまい、普通のメールすら届かないメールサーバになってしまいます。

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迷惑メール配信を放置してはいけない理由

配配メールでは、迷惑メールとなるメールを配信し続けているお客様には、警告のご連絡をした後、それでも改善が見られない場合は別のサーバに移動していただく、という施策をおこなっています。

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コンテンツ違反顧客の隔離

この施策により、コンテンツが正常なメールを配信されるお客様のメールが利用されるメール配信サーバのIPアドレスの信頼性は高い状態で維持することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

メール配信サービスにおける「メールを届ける」とは、単純にメールを届けるだけでなく、メルマガ読者に「読まれる」ことが重要です。

そのためには、迷惑メールとして処理されないように様々な工夫が必要であることがご理解いただけたら幸いです。

はいくる通信では、これからもメルマガ配信についての記事を掲載していきます!

次回もどうぞお楽しみに!

参考サイト

メルマガ配信・一斉メール配信サービス「配配メール」

https://speakerdeck.com/masaku_2019/merumagapei-xin-sabisufalseyue-jing-puroziekuto-merudao-da-lu-xiang-shang-hefalsetiao-zhan

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