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PMBOKから学ぶプロジェクトマネジメント知識

はじめに

ラクスに入社して1年のitoken1013です。
ラクス入社前までSIerでPM補佐やPMOを経験してきましたが、
この度あらためてプロジェクトマネジメントについて学ぶ機会がありました。
そこで今回はPMBOKを用いて、プロジェクトマネジメントの基礎知識についてご紹介したいと思います。
これからPMを目指す方や、ベテランの方の復習にお役立ていただけますと幸いです。

PMBOKとは

PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)はアメリカの非営利団体「PMI」が定めた、プロジェクトマネジメントに関する知識体系です。
不確実要素が多いプロジェクトを成功させるために、必要とされる知識を体系的に定めています。
IT業界以外でもPMBOKは活用されており、組織全体におけるプロジェクト管理標準のベースとしてPMBOKを採用している企業もあります。

プロセス群・プロセス

最新となる第6版のPMBOKでは、プロジェクトの実施に必要な計49種類のプロセスを定めています。
またそれらをプロジェクトのライフサイクルに則した下記5つのプロセス群に分類しています。
すべてのプロセスをご紹介することはできませんが、プロセス群の紹介と共に代表例を挙げていきたいと思います。
普段何らかのプロジェクトに属しながら仕事をされている方であれば、
ご自身の業務に当てはめてイメージいただければ分かりやすいかと思います。

1. 立ち上げプロセス群

対象となるプロジェクトまたはフェーズを定義した上で、関係者から認可を得るためのプロセスです。
認可を得るためには対象となるプロジェクトの目的やスコープを明確化する必要があり、プロセスには「プロジェクト憲章作成」と「ステークホルダー特定」の2つが含まれます。

2. 計画プロセス群

プロジェクトでの目標を達成するための計画を具体化するためのプロセス群です。
「プロジェクト計画書作成」「コスト見積もり」「WBS作成」など計20プロセスが属します。

3. 実行プロセス群

計画プロセス群で定めた計画に則り、作業を完了させるためのプロセス群です。
プロジェクトチーム内に対するプロセスである「チームの育成」や「品質のマネジメント」の他、 「ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント」などチーム外の関係者を含めたプロセスが定義されています。

4. 終結プロセス群

「プロジェクトやフェーズの終結」プロセスが示す通り、プロジェクトを公式に終了するためのプロセス群です。
またプロジェクトで得た教訓(Lessons Learned)を組織の資産として蓄積し、次のプロジェクトの品質向上に役立てていくことがPMBOKでは重要視されています。

5. 監視・コントロールプロセス群

プロジェクト計画通りに上記1~4のプロセス群が進捗するようにコントロールするためのプロセス群です。
「プロジェクト作業の監視・コントロール」「統合変更管理」等のプロセスによって、プロジェクト計画との差異の識別・是正を行います。

プロジェクトマネジメント知識エリア

次にご紹介するのは、各プロセスの実施に必要となる知識をカテゴライズした10種類の知識エリアです。
プロジェクトを円滑に進めるために、マネジメントをすべき分野と言い換えてもよいでしょう。

  1. 統合マネジメント
  2. スコープマネジメント
  3. スケジュールマネジメント
  4. コストマネジメント
  5. 品質マネジメント
  6. 資源マネジメント
  7. コミュニケーションマネジメント
  8. リスクマネジメント
  9. 調達マネジメント
  10. ステークホルダーマネジメント

経験上、特に重視しなければならないと考えているのはリスクマネジメントステークホルダーマネジメントです。
リスクマネジメントは将来に起こるかもしれないリスクを取り扱い、ステークホルダーマネジメントは「プロジェクトに反対する人」も含む関係者との関わりを取り扱います。
どちらにも共通する点として自分達からは見えづらい側面、つまり不確実性が伴うため、コントロールが特に難しいマネジメント領域として考えられます。
これらはエンジニアリング組織論への招待でいうところの環境不確実性(未来)と通信不確実性(他人)の要素を含んでおり、書籍で触れられているような不確実性に向き合うための思考力と行動力が必要となります。

PMBOKを学ぶことで役立ったこと

断片的にしか理解できていなかったプロジェクトマネジメント知識を体系化できた他、私がPMBOKを学んで日々の仕事に役立っていることは主に3点です。

1. 計画作業の標準化

プロジェクト全体のマネジメントに限らず、特定のフェーズの計画や管理にもPMBOKの知識は有効であると感じています。
ラクスで私が結合テストの計画書作成を任された際には、テストを円滑に進めるために必要となる要素を洗い出す際にPMBOKを参考にして構成を練っていました。
計画作業の標準化や客観的に計画を捉える視点を養うためにも、PMBOKの理解は有効です。

2. プロジェクトの共通認識

体系化されたマネジメント知識をチームメンバー全員がインプットできていると、全員が同じ共通認識のもとでプロジェクトを円滑に進めることができます。
特に多くのステークホルダーが関わるプロジェクトの場合には、孤独なマネージャーを近い目線で助けられるメンバーはとても重宝されます。
またマネージャー視点からは見えにくいリスクを提起できるメンバーも、計画通りにプロジェクトを進行するために貴重な人材かと思います。

3. 個人タスクへの応用

自身が担当しているタスクの遂行にも、PMBOKの知識は応用できると考えています。
タスクの前後で関わる人と適切なタイミングでコミュニケーションをとれる、事前に関係者へリスクを共有できる等ができると、円滑に仕事を進められる確率が上がるためです。
コミュニケーションマネジメントやステークホルダーマネジメントのエッセンスから学べる点は多いかと思います。
ちなみにラクスの社員はお互いの仕事の影響を考えて動いてもらえる方が多く、エンジニアに限らず、どの社員ともとても仕事を進めやすいと感じています。

まとめ

PMBOKをもとにプロジェクトマネジメント知識をご紹介してきました。
実際のプロジェクトでは特有の業務知識や技術知識、現場での経験や勘が要求されるため、これさえ抑えればプロジェクトは成功!とはいかないケースがほとんどのはずです。
ですがプロジェクト実施中に何らかの問題が発生した際、闇雲に解決策を探るのではなく、ベストプラクティスを凝縮したPMBOKを活用することで成功の確率を上げることはできるのではないかと思います。
PMBOKにご興味がある方がいましたら、より詳細な関連書籍を読み進めていただければと思います。

ブログをお読み下さり、ありがとうございました。

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