RAKUS Developers Blog | ラクス エンジニアブログ

株式会社ラクスのITエンジニアによる技術ブログです。

ラクスのグローバル開発:これまでの歩みと今後の展望

ラクベトナム責任者の寺田です!

2014年より、ラクベトナムは、ラクスの開発子会社として共にSaaS開発を進めています。 ラクスでは、今後グローバルな開発の重要性が更に増大すると考えており、今回のブログでは、そんなラクスの日本ーベトナム間のグローバル開発の様子と今後の展望を簡単にお伝えしたいと思います。

ラクスのグローバル開発は、日本とベトナムがお互いにワンチームである意識を強く持ち、開発に取り組んでいる点が特徴です。 その上で、ベトナムチームには、より重要な役割を担う事が期待されています。そのため、ぜひ、これから入社される方と一緒に、開発領域のさらなる拡大や成長を加速させていきたいです!

海外での開発業務の実施や、海外組織との開発コミュニケーションに興味を持たれている方にとって、この記事が参考となれば幸いです。

ラクベトナムについて

ラクベトナム(以下RV)は、ラクスが提供するSaaS開発に特化したベトナムホーチミンの開発拠点です。(現在、ホーチミンには2つの拠点があります)

現在、RVではラクスの5サービス(楽楽精算、楽楽明細、楽楽販売、メールディーラー、配配メール)の担当開発チームが立ち上がり、事業成長を支えており、 ラクスの製品開発を進める上で、なくてはならない開発パートナーとなっています。

相互理解・協力体制を重視しており、近年は低退職率(年間5%以下)と共にメンバーが一丸となってチーム成長に取り組み、着実に組織を拡大しています。

ミッション・ビジョン・バリュー

RVのミッションは「高技術と高品質で、最高のSaaSサービスを提供することでエンドユーザ、働く仲間に最高のHappyを届ける」です。 そのために「ベトナムクラウド(SaaS)領域でナンバー1の技術、品質を持ち、最高のサービスを提供して、最高にHappyな会社になる」というビジョンを掲げています。 ミッションのビジョンの実現のために、現時点では「Quality First」、「Fast Resulting」、「Deep Thinking」、「Challange」、「Active Communication」、「One for All&All for One」という6つのバリューを常日頃の業務で大事にしつつ、開発に取り組んでいます。

開発体制と開発プロセス

RVは、寄せられている期待に応える形で、年々体制を拡大し続けています。(現在の社員数は、60名ほどです) それぞれのサービスについて、PM、PL、開発メンバー、QAが在籍する様々な規模(5〜20名ほど)のJava/PHPの開発チームがあります。 複数チームが連動したり、QAの専門チームを置いている開発チームもあります。

RVは、主に基本設計、詳細設計、実装、品質管理などの工程を担っており、日本と密接に協力しながら開発を進めています。

体制例

  • 国内エンジニア…PM
  • 国内ブリッジSEチーム(以下、BrSE)…PMO、BrSE
  • RVのエンジニア…PM、PL、PG、QA

通常は、日本国内の開発チーム内で開発全体のPMをアサインし、BrSEがRVとの開発コミュニケーション支援を行います。 RVでは、設計・実装・単体テスト・第三者テストを行い、成果物をBrSEが受け入れる形で進めています。

詳細な業務の流れは、下記の通りです。

① 国内PMから案件提案

② 国内BrSEチームで案件の要求整理・RVへ連携

③ RVで調査・設計の提案

④⑤ BrSE・国内PMの調査・設計内容レビュー

⑥ RVで実装・単体テスト項目の作成

⑦⑧ BrSE・国内PMのコード・テスト項目レビュー

⑨ RVで単体テスト・第三者テストの実施

⑩ BrSE・国内PMでの納品物受入

コミュニケーション

日本側メンバー、ベトナム側メンバー共に、ワンチームとして相互理解・協力体制を大切にしています。 開発では、資料・会議ともに、技術翻訳・通訳の専門チームのメンバーが日本語とベトナム語を相互に翻訳・通訳してくれています。 また、彼らは、日本人出張者や駐在者の意図を汲んだコミュニケーションもサポートしてくれています。

日本側でもベトナム人ブリッジSEが活躍しており、進捗フォローや分かりにくい要求事項を常日頃からRVメンバーと認識合わせし、思い違いなどがなくスムーズな開発が出来る様に努めています。ベトナム側の成長課題に、日本側が一緒に取り組んでいる所もラクスのグローバル開発の特徴かと思います。

また、日本側メンバーとベトナム側メンバーがお互いを知り、尊重し合うというマインドも重視しています。 例えば、日本側とベトナム側のメンバーが定期的に出張を実施して、仕事を一緒にしつつ、1on1や懇親会でコミュニケーションを取っています。 それにより、お互いの課題を知り、課題の解決の為に協力するという文化が育まれていますね。

今後のグローバル開発への想い

今後、ラクスの事業拡大と組織成長に伴い、日本とベトナムがより一体となったグローバル開発を進めていこうとしています。 将来的には、日本とベトナム間での連携を深化させた上で、まだ実現出来ていないベトナム側での製品バージョンリリースも実施していきます。 その実現のために取り組んでいる事柄は多いですが、直近では、RVの開発では以下の2つのテーマを重視して取り組んでいます。

  • RVでの技術課題解決:チーム毎に得意技術分野を持ち、サービスの新機能要求に対する技術ソリューションを、ベトナム側で検討・決定していく。
  • チームでの内部品質担保:性能、保守性、信頼性をチーム内で担保して、クオリティの高い設計・実装をしていく。

また、RVメンバーのスキルアップの為に、例えば、以下の様な施策にも取り組んでいます。

  • Github Copilotなどの開発ツール/開発技術の積極的な活用
  • 技術スキル、ソフトスキル向上の為の組織的なトレーニン
  • 開発作業だけでなく、スキルアップ時間も計画的に確保し、その時間を活用した定期的なチーム毎の技術セミナーや改善活動
  • 日本とベトナムの相互出張によるペアワークを中心にした設計・実装スキルの向上

RVでは、これらの取り組みをマイルストーンを設けて仕組み化し、PDCAを回していき、開発力を更に高めていこうとしています。 日本側もベトナム側と共に成長していく事で、製品を進化させていくメンバーを強化し、グローバル開発として一体となって製品をスケールしようとしています。

ラクスのグローバル開発の現状と今後の展望について簡単にお伝えしましたが、 「面白そうだな」「自分のスキルが丁度活きるフェーズだな」と思われた方、ぜひ一緒に働きましょう!

Copyright © RAKUS Co., Ltd. All rights reserved.