RAKUS Developers Blog | ラクス エンジニアブログ

株式会社ラクスのITエンジニアによる技術ブログです。

Developers Boost 2020に参加しました!

f:id:itoken1013:20201212192113p:plain

はじめに

皆さん、こんにちは。技術広報のitoken1013です。
今回は先日12/12(土)に開催のDevelopers Boost 2020(デブスト)に参加してまいりましたので、当日の様子をお伝えできればと思います!
今回はラクスも協賛の機会をいただき、ゴールドスポンサーとしてイベントに参加させていただいておりました!
event.shoeisha.jp

イベントの概要

30歳以下限定の若手エンジニアが登壇する人気イベントとして、毎年開催されていますデブスト。
今年のテーマは『Share your ENGINE~ひとりじゃない~』でした。
新型コロナウイルスの影響によって変化を余儀なくされた市場下において、エンジニアとしてのキャリアやスキルアップをどう広げていくかを募るイベントテーマでした。

今年の大きな特徴として、初のオンライン形式での開催となりました。
セッションには計17名の登壇者が参加の上、会場もしくはZoom配信の形式で専用プラットフォームから配信をいただく形式でした。セッション終了後にはEventInというオンラインイベントツール上で質疑応答が行われ、オフラインと遜色ない距離感で登壇者と参加者が会話できる空間が醸成されていたと感じています。
Twitterでも#devboost上から当日の賑やかな様子を感じ取ることができます。

従来のオフラインイベントと異なり、参加者の様子が見えない点は登壇者の方には不便だったかもしれません。ただ登壇者の皆様はその影響を感じさせず、どなたもスムーズに進行されていた点は流石だなと思いました。 若きとても優秀な登壇者の皆様、お疲れ様でした!

ちなみにこの記事を書いている私はとっくに30歳以上なのですが、スポンサー特典として頂戴しましたチケットで皆様のご活躍を拝見しつつ、EventInのスポンサーブースでラクスの紹介をさせていただきました。

セッションのご紹介

それではここからセッションのご紹介です。
個人的に特に印象に残りましたセッションを抜粋して紹介させていただきます。

古の大企業向けパッケージソフトクラウド移行にJoinして見えた面白さ

リリースから24年の歴史を持つCOMPANYのクラウド移行に関わったエピソードと共に、SREチーム所属の増井さんのキャリア展望を語っていただきました。
1100社が利用中の巨大サービスをAWS移行ということで大きな挑戦でしたが、ご自身のキャリアを広げる挑戦の舞台として活用されていた点は非常にポジティブに映りました。
またSlackを活用した新しいサービスのインプット方法は私も非常に参考になりました。

世間では一見ネガティブな意味で捉えられがちなレガシーサービスとの関わりについても「オンプレ → クラウド移行はエンタープライズ領域で多数あり、これから求められる知識を先取りできる」とポジティブに転換できており、歴史の深さでは負けていないラクスでも増井さんの思考はとても参考になる貴重なお話だったと感じています。

コミュニティ活動で差別化をめざすエンジニアとしての一手

t.co

弊社エンジニアとしてコミュニティ運営で主導的な役割を果たす加納の登壇です。
他の方のセッションとの違いとして、リアルタイムにアンケートを募るインタラクティブなセッションを実施しました。

コミュニティ活動には自身・組織・キャリアの3側面におけるメリットが存在し、技術面以外のキャリアの差別化としてコミュニティの運営は大いに役立ちます。
コミュニティ活動で得られる学びと喜びを、これまで運営を体現してきた加納の資料から知っていただければと思います。

技術が好きで好きで好きでたまらないエンジニアが「取締役」になって思う、マネジメントキャリアパス

新卒でいきなりPMを任された小笠原さんより、CDO(Chief Development Officer)になるまでの6年間におけるキャリアの中でのマネジメント論を語っていただきました。
最初は失敗だらけだったマネジメントも周囲の方の助けを借りながら、エンジニア、PdM、VPoEとキャリアを積むうちに徐々に時間の使い方を上達していったお話でした。
これまで非常に高いハードルで苦しいシーンも経験してきたのではと思うのですが、それでも同じ世代のエンジニアに対して「経営/マネジメント視点は最強装備、マネジメントは武器になる。興味があれば手を挙げてみよう。」と投げかける姿は印象的でした。
20代に関わらず、マネジメントで成長したい全ての世代に聞いていただきたい内容でした。

アウトプット駆動キャリア

学びをアウトプットすることの価値とその方法論について、ご自身も出版やコミュニティ運営に携わる土田さんにお話いただきました。
「アウトプット駆動」という言葉自体は耳慣れた方もいらっしゃるのでは思いますが、周囲と差別化するための具体的な方法については、深くご存知ではない方が多いのではと思います。 土田さんは「キャリアはアウトプットの積み重ね」と述べつつ、以下の3点からアウトプットのテーマを見つける方法を教えて下さいました。

  1. 自分の興味関心
  2. 世界のトレンド
  3. 日本の現状

一見ハードルの高いアウトプットについても、気になるニュースをリツイートするところからなど、スモールスタートをとることを薦めています。
今回のセッションに感化され、さっそくアウトプットを開始する方が増えたのではないかと思います。

職能横断型スクラム体制になってからのチーム改善活動

speakerdeck.com

これまでバックエンド、フロンエンド、デザイナーなどの職能単位のチーム体制から、職能横断型のプロジェクト単位のチームへ転換した際に起こった課題と施策エピソードを語っていただきました。
タックマンモデルにおける形成期と混乱期ではそれまでの暗黙的なルールや慣習が通用しなくなり、どうすればより生産性が上がるかの試行錯誤が必要となります。登壇者の藤井さんが所属するストアーズ・ドット・ジェーピー様では直面した3つの課題に対し、施策を打ち出していきました。
どの課題も特に自社サービス開発の企業であれば、直面する可能性があるものではないかと感じています。また課題を「課題である」と認識するにもメンバーによってバラつきがあり、藤井さんが仰る通り、泥臭くても課題を出し続けるための場作りが重要だなと感じました。
組織運営をする上で非常に参考となるセッションでした。

Hello, World! 外国語学部英語学科系エンジニア爆誕までの軌跡

文系エンジニアが描くべきキャリアパスとして、「掛け算式キャリア形成」を語っていただきました。
スタート時点で文系エンジニアは技術スキルが劣るものの、最初に訪れる技術の壁を乗り越えた先には能力的にバランスのいい人材となる。そして技術以外の得意領域と掛け合わせることで、レアな人材になる可能性を秘めているとのことでした。
登壇者の関本さんも未経験からスタートし数々の傷を負ってきましたが(面白かったです)、現在は英語とコミュニケーション能力を組み合わせたテックリードを目指しているとのことです。現在進行形で苦しんでいる日本中の文系エンジニアの方に勇気を与えるセッションだったと思います。
関本さんならきっと優秀なテックリードになれると思います!

凡人エンジニアの生存戦略

t.co

1~2年目頃の若手エンジニアなら誰しもが思ったことのある将来への不安に冷静に向き合い、髙市さんがどのように成長していかれたのかを語っていただきました。
世間で注目を集めるような「楽しくて仕方がない、いつまでもやっていられる」というエンジニアとは距離感を感じて働かれていた髙市さんですが、まつもとゆきひろさんの勉強会で学んだエピソードや人間の特性を把握した上での取り組みにより、精神的な安定と自信を得ていきました。
中でも個人的には「個人で定期的なふりかえりを行う」が効果的な取り組みなのかなと感じています。
ただ漠然と不安を感じながら働くのではなく、意識的にアクションを打っていけば自然と解消できるんだなと学ばせていただきました。今回のデブストのイベントテーマである「ひとりじゃない」を感じさせていただける良い内容だったと思います。

不確定要素が強い時代の生存戦略 ― U30が「好きなコト」で突き抜けるためには!?

t.co

ラストはMicrosoft MVPでいらっしゃる堀尾さんによる、「好きなコト」で圧倒的に成長していくための戦略です。 堀尾さんがMixed Realityという分野を見つけ、どのようにMixed Realityにおけるスペシャリストになったかが語られています。
不確定要素が非常に多い現代だからこそ、自分がありたい姿(Being)の言語化とアウトプットはキャリアを突き詰める上で非常に重要だと感じました。
非常に熱い内容で、終盤の疲れを吹き飛ばしてくれる内容でした!

おわりに

登壇された若手エンジニアの方々、あらためて今回はお疲れ様でした。
お恥ずかしながら私は今回が初のデブスト参加だったのですが、熱のこもった登壇を拝見させていただき、若手エンジニアにとって貴重な価値あるイベントと感じることができました。
また、このような場に立つ方であっても若い頃の自分と同じ悩みを抱えている方もいらっしゃり、イベントテーマである「ひとりじゃない」という共感を生むシーンも多かったのではないかと思います。
今回は初のオンライン開催にも関わらず、柔軟な開催形式によって無事にイベントが成功したと言えるのではと思います。
来年度がどのような形で開催されるかはまだ分かりませんが、オフライン・オンラインの両方を取り入れることによって日本全国から参加可能な大型カンファレンスに…ということも十分可能かとイメージしています。
ますます進化するデブストの今後にとても期待しています!

Copyright © RAKUS Co., Ltd. All rights reserved.