こんにちは技術広報のsyoneshinです。
今回は当社の開発メンバー達に聞いた
おすすめの『エンジニアの勉強法』を中心に
現役エンジニアにも役立つ勉強法をいくつかご紹介します。
自主的な勉強の状況
これからエンジニアを目指す方も含めて、現役エンジニアの多くが自主的な勉強に取り組んでいます。
技術環境の変化も速い中、エンジニアとしての価値を高めるには、新しい技術と情報を身につける必要があり、勉強を継続する事はとても重要です。
IPA発行の「IT人材白書2020」のアンケートによると
先端IT従事者(データサイエンス、AI、IoT、アジャイル開発/DevOpsなどの領域従事者)の7割以上が「業務外(職場以外)でも勉強する」と回答しており、先端IT領域に関わる人達ほど、自主的な勉強に取り組んでいると言えます。
スキルアップの自己負担額についてみると 先端IT従事者の6割以上がスキルアップのための自己負担をし、月における自己負担額の平均値は1人あたり12,780円となっております。
また、同アンケートでは「ITやデジタル関連のスキルアップに向けた勉強に関する課題」も尋ねられており、先端IT従事者で最も多かった回答は「業務が忙しく、勉強時間が確保できない」となっております。
同じような課題を抱えるエンジニアにとって、勉強時間の捻出と効率的な勉強方法の実践は、重要なテーマと言えそうです。
平均的な勉強時間
IT人材白書2020のアンケートでは、先端IT従事者の週当たりの勉強時間は「1~2時間未満」が最も多く18.2%となっており、平均値で見ると、一人あたり週2.7時間は勉強しているようです。
また
2017年に経済産業省が行った「IT関連産業の給与等に関する
実態調査結果」
によると、エンジニアとしてのスキル標準レベルと年収が高い人ほど、残業が多く、忙しいことが分かります。
しかし、忙しくても勉強時間は多いという事も分かります。
スキル標準レベルが最も高いエンジニアは毎月36.5時間の残業をしながら、毎週 4.3時間の勉強をしており、レベルの高いエンジニアほど、総じてよく勉強していると言えます。
※スキル標準レベル補足
レベル5・・・社内での指導者・幹部レベル
レベル6・・・国内で著名なレベル
レベル7・・・国際的に著名なレベル
エンジニアのおすすめ勉強法
ここからは当社のエンジニア達に聞いた勉強法を中心に紹介します。
勉強するハードルを下げる
何事も、はじめの一歩は長いですが、手を付けてしまえば進むことが多く、とりかかりのハードルを下げることは勉強を習慣化する上でも重要です。
勉強することを習慣化できていないうちは、特定の環境でしかできない勉強方法より、どんな状況や環境でも継続できる勉強方法からはじめることをおすすめします。
以下は当社エンジニアのすすめる勉強法の事例
●当社エンジニアの事例「ハードルを考えず、勉強会に申し込む」
最近の勉強会はオンライン開催が一般的で、気が乗らなければ当日キャンセルOK、またちょっと参加して面白くなければ途中退出もOKなので、細かいことは考えずに勉強会に申し込んでみることはおススメです。個人的に実践してみて、参加した勉強会に最低でも学びが1つ以上ある事に気づけ、勉強するモチベーション維持にもつながっています!
●当社エンジニアの事例「環境を変えて、勉強のハードルを下げる」
私の勉強方法はアウトプットを意識して、「はてなブログ」を定期的に書くことです。以前はブログを書く際、管理画面に都度アクセスするのが面倒でブログを書く前に挫折してました。そこでブログを書くまでのハードルとなっている環境を変えようと、PCを起動したらエディタを自動で起動し、かつローカル環境でもブログが書けるようなシステムを作りました。これによって私はブログを書く事のハードルが下がったことを実感でき、継続してアウトプットに取り組めるようになりました。皆さんもそれぞれに合わせて、まずはとりかかりやすい環境をつくる事をおすすめしたいです!
読書を活用した勉強法
書籍は版元や著者によって情報の信頼性を担保された媒体で、専門書籍の多くは知識を体系的にまとめて書かれているため、読書は体系的な知識や情報の取得に適しています。 また最近は、電子書籍やオーディオブックで多くの書籍が取り込まれており、デバイスさえあれば場所を問わず勉強できる環境も整ってきております。 当社エンジニア達がおすすめする勉強法では読書の事例が多く挙がっており、以下にいくつかの事例を紹介します。
●当社エンジニアの事例「読書会で勉強する」
本の要約+自分が要約した内容を他の人に説明することで理解が更に深まります。 「ラーニングピラミッド」などではアウトプットすることで学習内容の定着がより高まると言われています。 自分が主催した読書会は、読書箇所を他の人に説明する形式で行っており、自分はもちろん読書はサボれず、人に説明することの学習効果も実感できたため、読書会を活用した勉強方法はおすすめできます。
●当社エンジニアの事例「図書館を活用する」
私たちエンジニアが参照する技術書をはじめとする専門書籍は値段の高いものが多いため、買うのを躊躇うことがあります。しかし図書館には読みたい書籍がある事も意外に多く、最近はWEB予約も充実しているので、読みたい書籍を無料で学習・勉強するには図書館活用はおすすめです。
●当社エンジニアの事例「電子書籍を活用する」
電子書籍はハイライトを引いた箇所を参照する機能や単語帳機能もあるので、思い出したい時や調べたい時にはすぐに確認ができる点が便利で、知識の定着には効果を感じているため、電子書籍での読書は勉強方法としておすすめです。
●当社エンジニアの事例「読書にAudibleや読み上げ機能を活用」
本を読むのがツライときは、Audibleや読み上げ機能を使って聞くようにしています。 私は他の作業をしながら聞くことが多いのですが、そんな中でも印象に残る箇所は最低限おさえる事ができるため、おすすめしたいです。
動画を活用した勉強法
動画学習はテレビ・ビデオ教材からe-learnigが一般的となり、現在はYouTubeやSNSでも学習用の動画コンテンツが増え、誰でも気軽に動画で勉強できる機会が増えてきました。
以下は当社エンジニアのすすめる勉強法の事例
●当社エンジニアの事例「Udemyなど動画で勉強する」
疲れている時でも、動画なら理解がしやすく、動画と一緒に実装を進めていける点で動画学習は優れていると思いました。
読書や講習より動画の方が勉強しやすいという人に向けて、今後は誰でも気軽に利用できる環境でエンジニア向けの学習動画コンテンツが充実してくる事を期待したいですね。
まず手を動かす
エンジニアは目の前のシステムを動かすことが仕事で、システムを動かすには、まず触って手を動かすことがとても重要です。エンジニアの中には、体系的な知識を学ぶ勉強よりも手を動かすことをすすめる人もいます。当社のエンジニアメンバー達も「まず手を動かす」ことをすすめる事例が多く挙がり、「まず手を動かす」ことはおすすめの勉強法です。
以下は当社エンジニアのすすめる勉強法の事例
●当社エンジニアの事例「チュートリアルをやってみる」
チュートリアルは一番手っ取り早く手を動かせ実行結果も見れるため、公式のチュートリアルをやってみる事はおすすめです。チュートリアルだけだと定着しないこともあるので、チュートリアル完走後にボタン1つでも機能追加するなど、不具合が起きない程度に手を加える事でソースコードが読めるようになり、知識の定着にはさらによいと思います。
●当社エンジニアの事例「写経の後、ひたすらアレンジ」
写経(サンプルコードになぞって書く)だけだと、定着せずに終わってしまうこともあるため、自分のコードでひたすらアウトプットする。アウトプットする頃になるとだいたいどこかで詰まってしまい、それらを乗り越えて自分のやりたいようにアウトプットできるようになれば、初めて新しいネタをある程度習得できた状態になるので、継続はとても重要です。
●当社エンジニアの事例「freecodecampで技術勉強」
Progateと同じようなプログラミング学習サイトfreecodecampでは、6000以上のチュートリアル(すべて無料)が勉強しながら試せるため、フロントエンドからバックエンドまで幅広いカリキュラムから技術力を高めるのにとてもおススメです。
その他、当社エンジニアの事例としては「自作のアプリ開発をしてみる」「コーディングスキルを向上のため、CodinGameを利用してみる」「オープンソースを構築してみる」「気になる技術やフレームワーク、ライブラリを最小構成で使ってみる」などなど、とにかく手を動かすことで勉強する方法をおすすめする声が多かったです。
アウトプットする
ベストセラーとなった「アウトプット大全」 https://honto.jp/netstore/pd-book_29100397.html
の書籍で紹介された、コロンビア大学の実験結果によると、最も効果的な学びができるインプットとアウトプットの黄金比は、インプット3割:アウトプット7割だったとの事です。 アウトプットは「書く」と「喋る」の2つに分解でき、エンジニアのケースにおいて、アウトプットは以下のような内容で2分類できるのではないでしょうか。
「書く」アウトプット
- 仕様書/設計書/プログラムを書く
- プレゼン資料/Qiita/ブログ/noteを書く
- 技術論文/技術書/技術系同人誌を書く
「喋る」アウトプット
- 会議/ミーティング/1on1で喋る
- LT(ライトニングトーク)で喋る
- 講演/登壇で喋る
インプットで余裕ができた方や、インプットでの勉強が停滞してきた方は、是非アウトプットすることにも挑戦してみて下さい。
以下は当社エンジニアのすすめる勉強法の事例
●当社エンジニアの事例「登壇駆動学習」
LT登壇や勉強会で発言することを決めると、インプットとアウトプットが強制されるため、勉強や学習にとても効果的です。
当社ラクスではLT会など毎週技術イベントを開催しておりますので、アウトプットの機会としてもぜひ活用いただけると幸いです!
新しい情報の収集
その他、新しい情報収集する事も勉強法の一つとして、以下のような方法も参考に下さい。
公式ドキュメントをみる
OSSにかかる最新情報はやはりフレームワークやライブラリ、言語について、その公式組織が出している文書(公式ドキュメント)をみるにつきます。実装にかかわるOSSのISSUEやPull Requestの現状や今後の状況など1次情報を知ることで、情報の鮮度と正確性が高まります。勉強会に参加する
勉強会やLT会で紹介される内容の多くは汎用的な例ですが、知らない知識の概要を得たり、参加や発表をするエンジニア達の考えを通した二次情報に触れるにはよい機会です。Twitterをフォローする
有名エンジニアやインフルエンサー、気になるカンファレンスや勉強会をフォローするだけで、技術情報を集める事ができます。GitHubをチェックする
GitHubにはどんなプロダクトが開発されているか、スターの多いプロダクトは何かなど、トレンドを見ることができ、技術動向のトレンドが何かを知るにはよい情報ソースだと思います。プログラミングゲームで学ぶ
最近はプログラミングゲームも充実しておりますので、新しい開発言語を学ぶのにゲームアプリを利用してみることもおすすめします。
プログラミングゲームについての詳しい記事は以下
- YouTubeで学ぶ
YouTubeにもエンジニア向けコンテンツが充実し始めており、今後益々コンテンツも利用者も増えていきそうですので、チェックをおすすめします。
プログラミングゲームについての詳しい記事は以下
さいごに
当社エンジニアメンバー達がおすすめする「エンジニアの勉強法」はいかがだったでしょうか?
本ブログが、エンジニアの勉強法を知りたいという方の一助になれば、幸いです。
当社が開催した「エンジニアの勉強法」イベントで発表された内容をまとめた記事もご覧ください。 tech-blog.rakus.co.jp
また当社は「エンジニアの勉強法」について定期的にイベント開催しておりますので、お気軽にご参加下さい!
エンジニア中途採用サイト
ラクスでは、エンジニア・デザイナーの中途採用を積極的に行っております!
ご興味ありましたら是非ご確認をお願いします。
https://career-recruit.rakus.co.jp/career_engineer/カジュアル面談お申込みフォーム
どの職種に応募すれば良いかわからないという方は、カジュアル面談も随時行っております。
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