目次
概要
この記事は新卒社員のメールディーラー開発課配属後研修の実施内容について書かれています。
ラクスでは技術職の新卒メンバーは入社後3ヶ月間の東京研修(以下入社後研修)を経て、7月より現場に配属されます。
メールディーラー開発課では配属後、約1ヶ月ほどの研修(以下配属後研修)やOJTを通して現場で必要な知識や経験を獲得し、業務を遂行していきます。
メールディーラー開発課の紹介
そもそもメールディーラーについて詳しく知らない方もいらっしゃるかと思うので、簡単にプロダクトの紹介とメールディーラー開発課の体制について説明します。
メールディーラーについて
メールディーラーとはメール共有・管理を行うシステムです。 詳しくはこちらを参照ください。 www.maildealer.jp
開発体制
メールディーラー開発課は総勢13名(2023年11月現在)で、要件定義を行う上流チーム2名、概要設計からテストを行う実装チーム7名と、問い合わせ対応や運用業務を行う運用サポートチーム3名で構成されています。
今年の7月より新たに新卒メンバーが実装チームに配属され、同じく実装チームの新卒二年目である私が教育係に任命されました。
配属後研修で身に着けるスキル
入社後研修では、プログラミングの基礎からフレームワーク、SQLなどWeb開発を行うにあたって必要な基礎知識を身に付けます。 一方配属後研修では、現場で必要な知識を習得します。主な学習内容としては以下になります。
メールディーラーはPHPにより実装されているため、PHPとLaravelについて書籍を通して学習を行い、理解した内容を課長と教育担当(私です)に向けて発表します。
次に、プロダクト(メールディーラー)についての理解を深めます。具体的にはシステムの概要、マニュアル、アーキテクチャや開発プロセスの理解を行います。
ソフトウェアテストの基礎について学習も行います。こちらも書籍でホワイトボックス・ブラックボックステストについて学習し、発表してもらいます。その後、ブラックボックステスト作成の模擬課題を通して理解を深めます。
最後に実際のメールディーラーのソースコードを精読してもらい、演習課題を実装してもらいます。演習課題では、機能開発やPHPUnitによる自動テストの開発を行い、より現場に近い内容を実施します。
また、これらの研修の合間の時間を使い、新卒課題図書の読書や社内スキルテストの受験を行ってもらいます。
課題図書は、指定された技術書やビジネス書から三冊を選び、読了後発表してもらいます。
社内スキルテストはLinuxの基礎、SQLの基礎、Webの基礎の三項目あり、これらを合格するまで受験してもらいます。
以上が新卒社員の配属後研修となります。配属後研修後は簡単なバグ修正等のOJTを経て徐々に難易度の高いタスクを実施していきます。
研修に使う技術書
課題図書
- エンジニアを説明上手にする本
- 人を動かす
- なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
- すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法
- 学びを結果に変えるアウトプット大全
- 脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術
- ライト、ついてますか?
- 達人プログラマー
- 伝え方が9割
- Team Geek
- マインドセット「やればできる! 」の研究
- 1分で話せ (1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術)
- ロジカル・プレゼンテーション
トレーナーとして気を付けたこと
去年は自身が教育を受ける側だったこともあり、その経験を活かせた点をご紹介します。
必要知識の共有
メールディーラーは歴史が長いサービスということもあり研修では触れられていないけれども事前に知っておかないと躓くポイントが結構あります。
去年の私も例外なく躓きました。そのため、今回の研修では思いつく限りの躓きポイントを事前に伝えました。
また、理解が難しい複雑な仕様についても、詳細な説明をしました。これにより、勘違いなどによる間違った実装を防ぐことができたと思っています。
質問し易い雰囲気作り
やはり教育係としては、一人で抱え込むより早めに質問・相談してもらった方がリカバリーが効きやすく助かります。
しかしながら、最初のうちはなかなか積極的に質問しづらいものだと思います。
なので、最初のうちは適宜雑談をしたり、定期的に進捗の確認を行ったりと、質問し易い関係性・雰囲気作りを意識しました(忙しいときは話しかけづらいオーラが出ていたかもですが)。
配属後研修完了後のスキル支援体制
配属後研修を完了後も新卒メンバの学習は続きます。 プロダクトのコード精読、メールプロトコル学習、セキュリティ学習、DB学習、OSS-DB Silver受験などを業務と並行して実施します。
また、二年目からは中堅エンジニア育成カリキュラムを通して継続的な成長を支援する仕組みがあります。 これにより、概要設計や結合テスト、負荷テストの実施など業務の幅を広げることができます。
まとめ
本ブログでは、ラクスのメールディーラー開発課における新卒メンバーの研修についてご紹介しました。
ラクスでは、入社後研修、配属後研修、OJTを通して、実務に必要な知識と経験を着実に築いていきます。更に、研修終了後も学習タスクが設けられ、二年目以降は中堅エンジニア育成カリキュラムにも取り組むことができ、自身が担当できる業務の幅を広げていくことが可能です。
ラクスでは、持続的な学びと成長が支援され、エンジニアとしてのスキル向上が継続的にサポートされています。
本記事を最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。