RAKUS Developers Blog | ラクス エンジニアブログ

株式会社ラクスのITエンジニアによる技術ブログです。

PMBOK とは【まとめ】

技術広報のyayawowoです。

皆様、PMBOKという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
プロジェクトマネジメントに携わる方は必ずと言っていいほど聞いたことがあるかもしれません。
初めて聞いた!という方は、是非この機会に覚えていただけますと幸いです。

今回は、プロジェクト達成のための世界標準知識、PMBOKについてご紹介します。
また、PMBOKの中で重要と言われる「5つのプロセス」「10の知識エリア」についても分かりやすくまとめさせていただきましたので、是非ご参考ください!

◆ 関連ブログも合わせてご確認ください!
仕様書 とは 【まとめ】
要件定義 とは【まとめ】
プロジェクトマネジメントTips 20選 ~現場から語るプロマネの極意~
PMBOKとは?知識エリアとプロセスの解説
プロジェクトマネジメント とは 【まとめ】
PdM (プロダクトマネージャー)とは 【まとめ】

■ 目次

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは、決められた納期に向けて計画を立て、
プロジェクトを成功に導く(コントロールする)ことを言います。
 
これらのコントロールを担うのが、プロジェクトマネージャーです。
プロジェクトメンバーだけでなく、スケジュール・リスク・品質など数多くのコントロールするものがあるため、
プロジェクトマネージャーはとても重要な役割と言えます。

PMBOKとは

PMBOKとは、プロジェクトマネジメントで必要とされる知識や手法を体系的にまとめた参考書のようなものです。
云わば、プロジェクトマネジメントのフレームワークと理解していただければよいと思います。
また、PMBOKは「Project Management Body of Knowledge」の略称で通称は「ピンボック」と言います。

アメリカのPMI(Project Management Institute、プロジェクトマネジメント協会)という非営利団体が、プロジェクトマネジメントの普及のために作り、現在はプロジェクトマネジメントの世界標準となっております。

PMBOKの目標

PMBOKの目標は、QCDの管理です。

  • Q(Quality:品質)
  • C(Cost:費用)
  • D(Delivery:納期)

QCDを管理するということは、納期を守りながら、高品質で低コストを目的に計画を立て、プロジェクト遂行を行うことを指します。QCD管理を成功させるため、PBMOKでは「5のプロセス」を実行し、「10の知識エリア」を理解することを重要な要素としております。

では、次章にて「5のプロセス」と「10の知識エリア」をご説明していきます!

5のプロセス

PMBOKでは、プロジェクト開始~終結までを以下の5プロセスにて定義しています。一つ一つ見ていきましょう。

① 立ち上げ

プロジェクト開始前に、プロジェクトの認可を得る段階です。
プロジェクトの目的、目標、予算や成果などを定義した上で、ステークホルダー(利害関係者)から認可を得ます。

② 計画

プロジェクトの具体的な計画立てを行う段階です。
プロジェクトの目的、目標達成に向けて計画を行い、実行すべきタスクや要員を明らかにします。

③ 実行

「② 計画」に従い、リソース調達やプロジェクト作業を実行する段階です。
実行プロセスは、計画したリソースを消費する段階であるため結果に応じて計画を再検討する必要があります。

④ 監視・コントロール

計画と実態の差異を継続的にチェックし、差異がある場合には解消を図る段階です。

終結

プロセス完了を確認する段階です。
成果物の受け入れだけでなく、次のプロジェクトに向けてプロジェクト遂行中に蓄積されたノウハウや経験を貯めることも重要です。

PMBOK 10の知識エリア

次は、「10の知識エリア」について説明したいと思います。
前述した5のプロセスにて全て必要な知識エリアもあれば、一部のプロセルで必要な知識エリアもあります。
各プロセスにおける必要有無も簡単ではありますがまとめておりますので、是非ご参考ください。

10の知識エリア ①立ち上げ ②計画 ③実行 ④監視・コントロール 終結
統合マネジメント
スコープマネジメント - - -
スケジュールマネジメント - - -
コストマネジメント - - -
品質マネジメント - -
資源マネジメント - -
コミュニケーションマネジメント - -
リスクマネジメント - - -
調達マネジメント -
ステークホルダーマネジメント -

別記事にてPMBOKの詳細版があります。合わせてご確認ください!
tech-blog.rakus.co.jp

統合マネジメント

統合マネジメントとは、プロジェクトの方針決めや、調整を行う分野です。
統合マネジメント以外の9の知識エリアを統合し、マネジメントします。

スコープマネジメント

スコープマネジメントとは、プロジェクトの作業範囲(スコープ)を明らかにする分野です。
作業範囲の中に必要な成果物やタスクがあり、プロジェクトの成功に影響するとても重要な分野とされています。

スケジュールマネジメント

スケジュールマネジメントとは、ガントチャートなどによりスケジュール管理を行う分野です。
2017年にPMBOK第6版のリリースに伴い、「タイムマネジメント」→「スケジュールマネジメント」に名称が変わりました。

コストマネジメント

コストマネジメントとは、プロジェクトにて発生するコストを計画見積もりや予算設定等、費用に関わることを管理をする分野です。

品質マネジメント

品質マネジメントとは、プロジェクトの成果物の品質を管理する分野です。
品質は、作成した成果物の内容がユーザー要求を満たしているかが重要となります。

資源マネジメント

資源マネジメントとは、プロジェクトの成功に向けて、ヒトやモノの資源の調達や管理を遂行できるチームを組織する分野です。2017年のPMBOK第6版のリリースに伴い、「人的資源マネジメント」→「資源マネジメント」に名称と内容が変わりました。

コミュニケーションマネジメント

コミュニケーションマネジメントとは、ステークホルダー(利害関係者)とのコミュニケーションを円滑化、管理する分野です。単に情報伝達するだけではなく、問題点を解消するために相手の理解を得るところまで求められます。

リスクマネジメント

リスクマネジメントとは、プロジェクトを進める中で生じる可能性があるトラブルを予測し、対策を立てる分野です。脅威となるリスクを予防、コントロールしながら管理/調整することが大切です。

調達マネジメント

調達マネジメントとは、仕入れ先や委託先を選定・管理し、調達を行う分野です。
調達の多くは契約が必要となりますが、契約のみが目的ではありません。
仕入れ先や委託先の選定から納品スケジュールの管理/研修に至るまで調達に関わる全てを管理します。

ステークホルダーマネジメント

ステークホルダーマネジメントとは、ステークホルダー(利害関係者)と重要な情報を管理、伝達する分野です。
2012年に公表されたPMBOKガイド第5版により、「ステークホルダーマネジメント」は「コミュニケージョンマネジメント」から独立して新しく設定された知識エリアになります。

PMBOK 関連資格「PMP

プロジェクトマネジメントを学習した方が、その評価指標として受験している資格「PMP(Project Management Professional)」があります。PMPの試験内容や概要は、以下のPMI本部Webサイトをご参考ください。

是非、スキル証明のために受験されてはいかがでしょうか?

終わりに

PMBOKについて知識は深まりましたでしょうか?
PMBOKはプロジェクトマネジメントのフレームワークとなりますが、変化が激しいIT技術の中でPMBOKだけでは対処できない課題も増えてきています。
あくまでもPMBOKは、プロジェクト成功に向けた参考スキルとして捉えていただき、ご自身の経験や会社として蓄積しているノウハウを活用して、効率的なプロジェクト管理を目指していただければ幸いです!

◆ 当社エンジニアリングマネージャがおすすめする書籍
tech-blog.rakus.co.jp

最後までお読みいただきありがとうございました!


◆TECH PLAY
techplay.jp

◆connpass
rakus.connpass.com

Copyright © RAKUS Co., Ltd. All rights reserved.