こんにちは、稲垣です。
2025年4月から、プロダクトデザインの組織とプロダクトマネージャーの組織が、同じ「プロダクト部」という部門に統合されたのを受けて
「プロダクト部はじめました」を書きましたが、あれから半年経ちましたので、続編を書きます。
10月より副部長から部長となりました。
まずは改めて自己紹介です(キャリア変遷はコチラへ)
エンジニアを軸にこれまで20年以上製品ヅクリに携わってきました。PdMはラクスに入ってから名乗るようになり、デザイナーはファッションECサービスの時に一時的にマネージャー不在の時があり、その時に直接マネジメントをしていました。
(この時には新卒のデザイナー採用課題レビューやスカウトでデザイナーのマネージャーを採用してたりしました)
基本的なプロダクト部の紹介は「プロダクト部はじめました」に書きましたので、今回はスキップし、あれから6ヶ月に経って
どう変化や進化をしているかについて書きます。
変化と進化
■人が増えました
2025年4月 25名 → 2025年10月 33名
デザイナー +6名 / PdM +2名
PdMはこれまでマネージャーは一人でしたが、新しいマネージャーが誕生し組織も2つに別れました
取り組むべきことは多いため、今後も増員はしていきます
■楽楽シリーズのデザインガイドライン・システムが策定及び反映が進んでいます
現在、楽楽シリーズの各製品においてのUIの刷新を徐々にしています(詳細)
楽楽シリーズはご覧の通り、15年以上前に提供開始したプロダクトからつい、2025年7月から提供した「楽楽債権管理」まで規模含めて千差万別です。また、利用するお客様はバックオフィス部門の方が中心ものもあれば、一般の従業員の方も利用されるプロダクトもあり、これらに配慮しながらのUI刷新は非常に困難を極めます。
そのため、デザインガイドライン・システムについても既存のシステムやお客様に配慮しながらの策定で非常に難しいですが、デザイナーが中心にフロントエンドや各開発組織と連携を取り、概ね完成し、今は新しいプロダクトや既存のプロダクトのUI刷新を進めながら運用フェーズに入っています。
現在は上記のようなすみ分けをしています。
実際の改修にあたっては、一番改修規模の大きい楽楽精算を例にとると、経理の方向け、一般の申請者・承認者向け、管理者の方向けなど、利用するペルソナに応じたまとめた改修をすることでお客様に大きな不便がないような改修ステップを踏みながら進めています。
デザインガイドライン・システムによってデザインに関しての各ステークホルダーとの認識がそろいやすくなり、コミュニケーションコストが格段に減っている印象があります。また、新しいプロダクトやページ作成時のデザイン策定も効率的になっています。
デザインガイドライン・システムは完成はなく、しっかり定期的にブラッシュアップしていくことが大切だと思っています。
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■PdMとデザイナー合同でのお客様インタビュー等も順調に進められています
楽楽精算においてはUX改善PRJが立ち上がり、ここではほぼデザイナー主体でのお客様インタビューが進んでいます。
これまでこれもラクスのデザイナーは参画できていませんでしたが、ここは一気に2025年度から変わっています。
前回のブログでも出しましたが、中長期的には全てのプロダクトで以下のような状態をつくれるといいと思っています。
一番進んでいる「楽楽精算」でも以下のような取り組みはPdM主体で進んでいる状態なので、ここも徐々にできるようになるといいと思っています。
・UX観点での広いディスカバリーをするためのインタビュー
・ソリューションを検証のインタビュー(モックを作成して、しっかりあてていく)
これはデザイナーのケイパビリティ的な課題もありますが、一番はリソース的な課題の原因もあるため、各プロダクトでしっかりリソース確保ができるようにする必要があると思っています。
課題と今後取り組むべきこと
ここまで比較的ポジティブな振り返りをしてきましたが、ここからは進めてみたわかった課題や今後やっていくべきことについてお話します。
■UX改善は苦戦
UIの刷新については進行していますが、UX改善については各プロダクトは時間が掛かっています。これには理由が2つあります。
1.UX課題のあるプロダクトは歴史あるプロダクトであり、この改善には多機能が故に難しさや
既存で長くご利用いただいてるお客様の体験が変わる可能性もあり慎重ならざるを得ない
2.AIを取り込んだUXとした方がよいケースが多く、ここの体験設計に時間がかかる
当社のように導入社数が多いと技術的な難易度も格段にあがる
現在、1と2を踏まえて各プロダクトでAIの搭載を見据えたロードマップを策定して、UX改善をしていく方針にしています。
AIエージェントを活用することで、現在のUXはそのままに新たな体験をツクっていくことができると考えています。
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■製品貢献実感のまだまだ伸びしろあり
昨年度から「製品貢献度確認アンケート」というものをメンバーに取るようにしています。
ラクスでは事業が順調である一方で、どこまで各メンバーが事業や製品に対して貢献実感があるのかがわかりづらいため
それを定点観測し、各メンバーの貢献実感を生み出したいと考えてやりだしています。
アンケート内容はとても簡単な3つの問いです。
点数は公開しませんが、人が増えたこともあり、わずかに下がっていました。
定性情報のまとめは以下の通りです。自分の恣意的な情報が入らないようにChatGPTに定性情報の分析をしてもらった結果は以下です
デザイナーとプロダクトマネージャーでは多少違うものの、こういった声が上がっていました。
今後は「製品への貢献実感をより感じること」を改善できるようにする必要があると感じています。
■デザイン・プロダクトマネジメント領域でのAI活用
現在、ラクスでは全職種が業務において生成AIを積極的に活用しています。
プロダクト開発においてもエンジニアを中心に活用をしています。デザイナー、プロダクトマネージャーも活用していますが、まだまだ余地があると思っています。プロダクトによっては多少違いはでますが、以下ようなイメージや業務の置き換えを目標として進めていく予定です。
ここまで進めることができるとデザイナーはよりUXへ、プロダクトマネージャーはよりプロダクト戦略へ染み出すことができ、これまで以上にお客様のペインや課題理解に時間を充てることができる、開発組織全体がより『顧客志向』での開発を進められると思っています。
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最後に
プロダクト部は
「社内外の関係者と連携し、UX志向で製品価値を創出・提供し続けることでお客様の満足と利益を生み出す循環を担う」
を「責務」に以下の発足経緯と活動領域で業務をしています。
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そして、「UX志向」を元に、よりよいプロダクトの実現目指しています。
是非、本noteを読んで頂き当社ラクスのプロダクト部に興味を持っていただけたデザイナーやプロダクトマネージャーの方はカジュアル面談からでも構いませんで、ご応募頂ければと思っています。