RAKUS Developers Blog | ラクス エンジニアブログ

株式会社ラクスのITエンジニアによる技術ブログです。

ブーメラン転職ってどうなの?実体験から語る

1年前に離れた会社に、また戻ることを選びました。
PdMとして、どう考え、どう決断したのか。そのリアルな記録です。

目次

自己紹介

ラクスでPdMをしております、Wekky X と申します。

現在の担当商材は、楽楽明細・楽楽精算です。

私のキャリアとしては、以下の変遷です。

  • インフラエンジニア:7年
  • PjM:3年
  • PdM:6年

転職したときは「もう戻らないつもり」だった(けど、少しだけ迷いもあった)

私は、約1年前にラクスを退職いたしました。
しかし、2025年5月にブーメラン転職し、再びラクスで働いています。

当時 ラクスから退職すると決めたとき、正直「実際 戻ることはないだろう」と思っていました。
せっかくやってみたいと思える会社に転職するのだから、新しい環境でしっかりキャリアを積もう。そんな気持ちでした。

でも、どこか心の片隅では「またあのチームで一緒に働けたらいいな」なんて気持ちもゼロではなかったというのが正直なところです。
そもそも何かラクスに不満があって退職を選んだわけではなかったし、楽しかったからです。
そういう気持ちを持っていたことに対して、賛否あるかもしれませんが、それが自分のリアルです。

※当時の私にとって「出ること」は前向きな選択だったし、それを今も後悔はしていません。


新しい環境での1年は、想像よりずっと早く過ぎた

転職先は、規模も知名度も高い企業で、事業としてはリアル対面が中心でした。
なのでIT目線で言うと、OMO(Online Merges with Offline)な考え方が求められる環境です。
福利厚生や給与面も非常に整っており、働く環境としても充実していました。

転職後は、新しいカルチャーや人間関係、仕事の進め方に慣れることに集中していました。
PdMとしての役割は変わらなかったものの、組織の構造や意思決定の仕方がこれまでとは違っていて、戸惑うことも多かったです。

ありがたいことに、裁量をもって動ける場面もあり、新しい経験や学びもありました。
新プロダクト立ち上げの企画・採用〜リリース・運用までをかなりのスピードで行うことができました。

新プロダクトということもあり、5名ほどのスモールチームで進めました。
採用を含むチーム組成、プロダクトビジョンの設計、リサーチ、PRDの作成、GTM設計まで、すべて自分が主導で動く必要がありました。

ここまで裁量を持って動くことができた経験は、自分の中で貴重だと感じています。

気づけばあっという間に1年が過ぎていて、
そのスピード感に驚くと同時に、「このままここでやっていくのか?」という問いが少しずつ浮かんでくるようになりました。

今振り返ればすべて自分の責任であり、未熟さゆえなのですが 新プロダクトという特性上、短期成果が見えにくく、チーム内での巻き込みや支援を得るまでに時間がかかりました。 上長にも何度か相談はしていたのですが、組織やリソース状況もあって、なかなか思うようには伝わらないこともありました。 当時は余裕もなく、視野も狭くなっていたせいか、、周囲の意図やサポートにも気づけず、孤立感を覚えることもありました。

それでもチームメンバーと共になんとか食いしばってリリースし、会社へのインパクトを少しづつ出せていける状況でした。
同じチームメンバーの優秀さに助けられました。


ふと「もう一度、あのチームで働くのもアリかも」と思った瞬間

そんな気持ちの中で、前職の上長(今のラクスの上長)と話す機会がありました。
何気ない雑談のなかで、相変わらず楽しそうにプロダクトやユーザーの話をしている姿を見て、「やっぱりいいな」と感じてしまったんです。

「また戻りたい」とまでは思っていなかったけど、「あの雰囲気で、もう一度働けたら嬉しいかも」という気持ちは、確実に芽生えていました。

あの時、ちゃんと自分の気持ちを見つめ直してみようと思えたのが、後から考えると大きな転機でした。


戻る決断に迷いはあった。でも、それ以上に理由があった

もちろん、戻ることに迷いがなかったわけではありません。
「一度出た会社に戻る」ことに対する葛藤や、「ちゃんと成長できていたか?」という自問もありました。

でも、最終的にもう一度その環境を選び直すことを決めたのは、シンプルに「自分が一番しっくりくる環境で働きたい」と思ったからです。
PdMとしてやりたいことに集中できる環境、人との相性、自分の価値を発揮できる場――
それらを考えたときに、自然と「戻る」という選択肢が前向きなものに見えてきました。

感情的にならずにフラットに考えて、「それでもやっぱりここがいい」と思えたことは、自分の中でも納得のいく判断だったと思っています。


同じ会社、同じ役割。だけど、見え方は全然違っていた

再入社してまず感じたのは、「懐かしい」よりも「意外と変わってるな」という印象でした。
組織も人もプロダクトも少しずつ変化していて、「あのときのまま」ではなかった。

でも一番大きかったのは、自分自身の見え方が変わったことです。
前よりも周囲の動きがよく見えるようになったり、物事に対する捉え方が少し柔らかくなっていたり、同じ役割でも以前とは違う感覚で仕事に向き合えているのを感じました。

たぶん、外に出たことで、自分の中の「当たり前」がアップデートされたんだと思います。
戻ってみて初めて、そういう変化に気づけたことがたくさんありました。


この3年間を経て、自分なりにわかった「働く場所の選び方」

転職して、戻ってきて、またPdMとして働いて。
この3年のあいだにいろんなことを考えて、悩んで、動いてきました。

結局のところ、「どこで働くのがいいか」って、事業内容や会社・組織のビジョンだけじゃ決まらないんですよね。
一緒に働く人との相性、価値観のフィット、そもそもの会社文化へのフィット、どれだけ自分がその場所で“意味”を感じられるか。
そういう感覚的なところが、思った以上に大きいなと。

これは私の話で、もちろん何を重視するかは人それぞれだと思います。

もう一度その環境を選び直したことが本当に正しかったのかは、これからもっと見えてくると思います。
でも今は、納得してここで働けている。
それが何より大きいです。

もし、同じように「戻るってどうなんだろう?」と迷っている人がいたら、
それは決して後ろ向きじゃない。
むしろ前向きに、自分の働き方を“選び直す”ということなんだと思います。

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