
1. はじめに
こんにちは、 id:rksbun です。私は40代の楽楽精算開発のPjMで、元エンジニアです。ラクスには今年2月に入社しました。
最近の開発案件で、通常よりもかなり短い期間でリリースできたので、PjMとしてやったことを書きたいと思います。この記事で、ラクスがただ言われた通りのプロジェクト管理だけでなく、考えたことに挑戦させてくれて、それを評価してくれる会社だということを伝えられたら嬉しいです。
2. あったこと
PdMから、チャレンジングなスケジュールでのリリース打診がありました。通常の機能開発期間より大幅に短い期間でした。もちろん高品質は維持しなければならず、見るからに難易度の高い挑戦でしたが、チームと相談して、やることに決めました。
3. 意識したこと
プロジェクト自体がチャレンジングだったこともあり、以下を特に意識していました。
- 自分の考えていることはいつも以上に意識して伝える
- チームのモチベーション高い協力は必要不可欠
- 目的とか何を考えているかは当たり前でも毎回伝える
- この意識を持っていても伝え漏れたりは全然あったと思います
- 設計には時間をかける
- 手戻りを最小限に
- なるべくシンプルな設計になるようにし、実装やテストを効率化する
- チームメンバーの「今」よりも、「少し先」を見て動く
- 障害になりそうなものを予め取り除いておく
- 他の部署との調整など時間がかかるものに早めに対処しておく
- その代わり、メンバーの今やっていることへの意識が薄くなりがちになるが、ポイントを絞って時間を使う
- メンバーを信頼し、時には勇気を持って任せる
4. やったこと
通常のプロジェクトマネジメント業務に加え、強化したり追加でトライしたことを書きます。今まで通りやっていては間に合わないことはわかっていたので、今までやったことのないものも積極的に取り入れました。なので当然ながら失敗もありました。
1. DB設計は全員で重点的に
要件が決まった後、テーブル設計の段階でかなり時間をかけました。AIも活用しながらチームのエンジニア5人全員で時間をかけて検討しました。ここで全員から意見を出し合い、認識を揃えられたことで、後の開発フェーズを安心して進めることができました。開発スピードを上げたいのに時間をかけるという、一見矛盾したアクションにも見えますが、結果的には時間をかけて良かったです。
2. AIを使った効率化への挑戦
やったことがなくても、効率化できそうな箇所は積極的にAI活用を試しました。結果的に成果があったのは一つだけでしたが、知見が得られたことや、今後も考えれば全部成功だし、やって良かったです。
実装:いわゆるスペック駆動開発に近いもの(AIに設計書を読み込ませてソースコードをアウトプットさせる)を試しましたが、期待したほどの効果は出ませんでした。ベテランエンジニアと若手エンジニア+AIで同じ実装を先行調査してもらったところ、結果的にはベテランエンジニアがスピードも正確さも圧勝。既存コードが膨大な箇所のAI活用はまだ発展途上で、プロンプトの工夫が必要という結論になりました。
レビュー:Claude CodeとGitHub Actionsを使ったレビューの仕組みを作りたかったのですが、開発と並行しながらだったため実戦投入には間に合いませんでした。ただ、その後しっかり仕組み化できたので、今後の開発には活かせそうです。
テスト:これは大成功しました!PlaywrightMCPを活用し、テスト項目書からAIでテストコードを作成、テスト実施もAIがやってくれるように自動化しました。これにより、自動化できた箇所は50%の工数削減を実現できました。人間が苦手な繰り返しテストで特に効果が高かったです。
3. リスク管理
他プロジェクトとのコンフリクト対応:同じ箇所を触っている別プロジェクトがあったので、コンフリクト対応を先回りしてスケジューリングしておきました。しかし諸事情でその別プロジェクトがリリースされないことになり、結局元に戻すことに。ただ、この可能性も事前に察知していたので、被害は最小限にできたと思います。
QA・CIグループとの調整:遅延発生に備え、前もって調整することで、後続作業のチームからリカバリー期間を確保できました。調整は早めが鉄則ですね。とてもありがたかったです。
4. トラブル対応は迅速かつ大胆に
技術的な課題:開発終盤でライブラリのバグを踏んで実装に遅延が発生しました。発覚したのは夜でしたが、その場にいたエンジニア全員で問題を整理し、必要な対応をリストアップ。バグを回避する実装の認識合わせと、その箇所の強化テストを整理できました。この時はチームに緊張感が走りましたが、すぐに対処できてよかったです。あの瞬間は若干ピリつきましたが、正直私は楽しかったです。(みんなで仕事するの大好きなので)
仕様レベルのバグ:結合テストで仕様レベルのバグが発覚した時は、すぐにエンジニアに調査を依頼して状況をまとめてPMMやPdMを緊急招集しました。判断しやすい状況を作れたおかげか、対応方針をすぐに決定できました。結果、結合テスト期間内で対応完了できました。緊急事態では臆せず関係者とコミュニケーションをとり、迅速かつ大胆に行動することが大事だと再認識しました。
5. 結果
要求通りのスケジュールでリリースできました。担当のPdMや効率化に挑戦してくれたエンジニアが部内のスピードアップ賞を受賞し、私やチームも上長から評価していただけました。上長からはもちろんFBもいただけましたので、次回以降の開発に活かせればと思っています。
6. まとめ
失敗もありつつ、色々挑戦したおかげで、最初は困難と思われたリリースまで無事漕ぎ着けることができました。私自身は難しい課題に挑戦してクリアするのはゲームのように楽しめるタイプで、この挑戦は楽しかったです。
ラクスでは、「失敗を許容する」という文化(他にもいっぱいある。ちなみに冒頭で触れた「考えている事を言葉で伝える」とかもあります)がありますが、これは心の中の安心材料としつつも、「挑戦せずに失敗もないよな」と思い、色々挑戦させていただきました。結果的には評価もいただけてとても良かったです。
短期間でのリリースに協力してくれたエンジニア、デザイナー、QAチームの皆さん、その他ステークホルダーの皆さん、また、ここまでお読みいただいた方にはとても感謝しています。ありがとうございました。